歯のおはなし

歯は何でできているの?

普段何気なく鏡で見ている歯は、エナメル質という物質からできています。
エナメル質の歯は、カルシウムとリン(燐)が結合したもので、リン酸カルシウムの分類になります。
そしてエナメル質の内部にある象牙質という部分は、エナメル質と同じ物質で出来ていますが、エナメル質よりもやわらかい物質です。
歯茎に埋まっている部分には、セメント質という物質でできた歯があります。
歯の中央にある空洞の部分には、歯髄(しずい)という部分があり、一般的に神経と呼ばれています。
歯髄の中には血管神経などがあります。

乳歯と永久歯の違い

子供の頃に生えてくる「乳歯」は20本で、「永久歯」は28本、親知らずを含めると32本生えてきます。
乳歯から永久歯に生え変わる時には、アゴの成長と共に自然と歯と歯の隙間ができ、生えかわります。
この時、乳歯の歯並びが悪いと永久歯の歯並びも悪くなる事があります。

歯の治療に関する歴史のおはなし

旧石器時代に歯を抜いたり歯を削ったりする習慣があったと言われています。(たぶんこれが歯科のはじめでは・・・)
紀元前800年頃、日本の時代で言いますと縄文時代には、エジプトやヨーロッパで歯科医療がされていたという資料があります。
日本では、弥生時代の頃に「お歯黒」という週間が始まったと言われており、「お歯黒」は美意識という説があったり、虫歯の予防という説があったりその起源は不明です。

701年(大宝元年)飛鳥時代に、日本最古の法令「大宝律令」で、歯の治療は医師が行うことになっりました。
歯だけでなく、「耳・眼・口」なども同じときに定められたと考えられています。

時代は一気に進みますが、江戸時代に歯ブラシが使用される様になったと言われています。
当時の歯ブラシは房楊枝と呼ばれていた様です。
房楊枝は、柳や竹の一端をくだいて房の様にした楊枝でした。

明治時代に入ると、外国人歯科医師が渡来し、日本に近代歯科医療が伝わります。
この明治時代まで、「お歯黒」文化があった様です。

昭和に入り、日本の歯科医師は戦争により国家統制が始まります。
この頃、歯科医師の不足があったため一定の条件を満たせば歯科医師免許が与えられた様です。